ローマ滞在中に一人旅
南イタリアの
ナポリ、ブーツ形のカカトの部分に位置するアルベロベッロへ。
4日間の旅の中、列車の中でイタリア語基本単語を覚えました。
今の私があるのは、この旅でイタリア語学習に目覚めたから、かもしれません。

          


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NAPOLI(ナポリ)



1日目

ローマから列車でナポリへ。ローマでの生活も早1ヶ月。
友達もでき、何をするにも安心感を得られるようになっていたけど、旅の間はまた一人きり。
知り合いのいない街へ行きます。
出発すると、これからの旅が楽しみでもあり、
「大丈夫かなぁ〜?」と少々不安。
列車に揺られている間も、何だか落ち着きません。
イタリアに来た時よりも、慣れて安心しきっていたせいか、「楽しみ〜!」と思えない私。
気がつけば、喉がカラカラ。
「ま、もう出発したんだし、行くって決めてたんでしょ!」
と自分に喝を入れ、気を紛らわせるために、
イタリア語の本を開き、
挨拶、数字、食べ物、5W1Hを覚えたりしました。

ナポリセントラル駅に到着!外に出ると、ローマとはまるで雰囲気が違いました。
南は温かい田舎のイメージだったのですが、コンクリートの道路にビルが立ち並び、
ネオン看板があちこちに見られました。人々もイタリア人以外の人種が多く、物騒な感じ・・・。
駅前は交通量が激しく、車がひっきりなしにクラクションを鳴らしています。
「なんか、イメージとだいぶ違うかも。」と、怖くて顔が引きつりっぱなしでした。
とりあえず昼食を食べようと、お店をのぞいてみましたが、入るのもためらわれるような雰囲気。
結局、ナポリセントラル駅のマクドナルドに落ち着きました。

「ここなら、メニューは分かるし安心!」と思ったのも束の間、
ハンバーガーを1個頼んだら、無愛想な店員がトレイに「ドンッ、ドンッ!」と
大きなフライドポテトと大きなコカコーラ
も載せ、私に突き出しました。
「コ、コワイ・・・。私こんなポテト食べきれないし。それにコーラなんて飲みたくないのに。」
多分、東洋の顔をした子供みたいな私が来たので、
「どうせ言葉もわかんないんでしょ。ほらよっ!」と片付けられたのでしょう。

ポテトを黙々と食べ続けていると、へんな黒人が
「隣、いいですかぁ〜!」と話し掛けて来ました。
とにかくナポリの街は、雑踏とし、今にも狙われそうな感じです。駅前は灰色のイメージでした。
当初の予定では、駅周辺をお散歩、なんて思っていたけどとんでもない!
一抹の不安を抱えながら地下鉄に乗って、ユースホステルのある
メルジェリーナ駅へ行きました。

  

さっきまでの不安はどこへやら。
地下鉄で10分程度で
明るい海岸沿いの小さな町ユースホステルにチェックイン。
部屋で少し休み、散歩に出掛けました。とにかく暑い〜。まだ6月だというのに
気温27℃
水分を取ってばかり。日本みたいにどこにでもトイレがあるわけでもないから、気をつけなくては!




海岸を散歩していたら、マウロという名のイタリア男に付きまとわれ、
しばらくすると、海岸で
結婚式の写真撮影をしているカップルを見かけました。
「わ、すご〜い!」と近づいてみました。どうやら、近くの教会で結婚式を終え、
写真を撮るために海岸へ出て来たよう。カメラを構えて
「おーい!」と声をかけると、
カップルはカメラ目線で写真を撮らせてくれました。
さらに
「君もおいでよ!」と誘われ、なんと飛び入り参加。
普段着の私はずうずうしくも、カップルの間に入って写真まで撮ってもらいました。

  

しばらくして彼らと別れ、再び一人で歩き始めました。
「イタリア語で『おめでとう!』って何て言うんだろう?
 言葉がわからないと、そんな事も言えないよ。」

と、持っていたイタリア語の本で調べると、出ていました。
congratulazioni、Tanti auguri・・・
言いたいことが言えず反省。イタリア語を覚えていればなぁ・・・。

それにしても、ナポリの最初の印象はどこへやら。
ここは
『太陽の街』って感じ。皆明るく、カップルはそこらじゅうでキスしまくっています。
この後、有名な
ヌォヴォ城へ行きました。
喉が渇いたので、お城の中にあるバールに入り
「アイスコーヒーください!」
出て来てビックリ。そう、
イタリアのコーヒー=エスプレッソ
つまり、
アイスコーヒー=エスプレッソに氷をひとかけら入れたもの
こんなんじゃ、カラカラの喉は潤いません!
ミネラルウォーターを追加オーダーしたのは言うまでもありません。


これが飲みたかった〜!

    

その後、フニコラーレ(ケーブルカー)の駅へ。
ナポリは高台にこれでもか〜と言う位、建物が建っているため、
市民の移動手段としてケーブルカーが何本か通っています。
さっきまでいた海岸沿いの道は、みるみる小さくなって行きました。

  

高台の駅に到着。
「景色を見渡せる所はないかな〜!」とぶらぶらしていると、同じく暇そうなバックパッカーを発見。
この辺の旅行者は、皆同じことを考えているようです。
「景色が良く見える所、探してるの?」と声を掛けられ、一緒に探すことになりました。
彼の勘を頼りについて行くと、「ここんちの屋根に登ろう!」と無謀な事を言い出しました。
バックパッカーって、旅をしていく中で度胸が身につき、ちょっと外れたことをしても、
何とも思わないのかもしれません。
「この家、留守みたいだし、まっいっか〜!」と私も屋根に登ってみると・・・
ほーら、絶景が待っていました。\(^-^)/


左手奥のビル群は、ナポリセントラル駅周辺。歴史ある街並みにビルが建ち、問題となっているそう。


サンタルチア港

そして夕方、ユースホステルに帰りました。
部屋に入ると、同じ部屋に日本人が3人帰って来ていました。
2人組の女の子たちは
「もうナポリは見終わって、明日ローマへ行く。」と言っていたので、
お勧めを教えてあげました。
逆に、彼女たちが前日行ったコースを教えてもらい、明日の私の計画は
ポンペイ&ソレントに決定!

そしてもう1人は、鹿児島から一人旅で来ているNさん。
結婚後、どうしても一人旅をしたくてご主人に頼み込み、ヨーロッパ各地を廻っていました。
彼女は
「ナポリより南のアルベロベッロを見て来たよ。」とのこと。
「私、あさって行くつもりなんです!」と言うと、パンフレットやガイドブックを取り出し、
おススメポイントを教えてくれました。
「明日はアマルフィー周辺を廻る予定。あさって列車でローマに行くの。
 ローマに数日間滞在するつもり。」
と言うので、来週、私がローマに帰ったら再開することになりました!
旅では、こういう出会いがとても楽しいです。旅好きな人が病みつきになる理由の一つかもしれませんね。







          

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