あまりにも運命的な出会いから、韓国人のお友達ができました。

ミーちゃん
ユーちゃんです。



ミーちゃんは2005年4月に日本へ来ました。とてもユニークな人です。
ユーちゃんは2004年10月に日本に来て、日本語が上手。かなりマイペース。
2人に聞く学校の話、外国人ならではの発見、間違え、私たちの珍道中を紹介します。


          



(目次)

1.私達の出会い 2.浅草観光 3.電話とメール 4.我が家に訪問 5.あらかわ遊園&巣鴨トゲ抜地蔵

6.メール&メッセンジャー 7.図書館にて 8.学校のおもしろ話 9.日本でのアルバイト 10.美容院デビュー

11.イタリア料理店にて 12.試験結果 13.ユーちゃん韓国へ 14.アルバイト 15.鎌倉観光

16.外国人が学ぶ日本語 17.ミーちゃん韓国へ 番外編1.韓国で再会! 18.ミーちゃん日本に出張

番外編2.韓国で2度目の再会 19.日本で3人の再会 20.ユーちゃん再び韓国へ 21.ミーちゃん突然東京へ


1,私たちの出会い


2005年4月

きっかけは、あまりにも運命的でした。ある日の夜、21時頃。私は仕事帰りで、いつものように電車に乗っていました。

この電車はボックスシートで、乗客は向かい合わせに座ります。私の前の女の子が、立ち上がって壁の路線図を見ていました。「迷っているのかなぁ?」と思ったのですが、しばらくしたら席に戻って、電子手帳をいじり始めたので、特に気にせず、本を読んでいました。さらに、私は花粉症で大きなマスクをし、すっかり自分の世界に浸っていました。

そこへ、申し訳なさそうに声をかけられました。
「アノ〜、ヤマテノ・・・、ヤマ・・・」私はそれだけでピーンと来ました。マスクを取って、「あ、山手線?」と言うと、彼女はうなずきました。そして、彼女は外国人で電車に迷っているんだな、とわかりました。これが、ミーちゃんとの出会いでした。

「どこへ行くの?」と聞くと、「ウエノ」と言います。その時いた所は、上野なんて果てしなく遠い、神奈川県の海のそばでした。そこで私は、ペンを取り出し、レシートの裏に、日本語とアルファベットで、乗り換える駅、乗り換える電車、上野駅までの駅の数を書いて渡しました。すると彼女は、とても安心したように話し出しました。と、言いたいところですが、彼女は韓国人で、日本語はまだあまり話せません。英語も苦手のようで、私たちの会話は、彼女が持っていた日韓電子辞書と、ジェスチャーによるものでした。

昨日、日本に着いたばかりで、これから2年間留学する。今日は、上野の寮から、渋谷へ遊びに行き、その帰りに迷子になった、とのことでした。

渋谷から上野は山手線で1本だけど、どうしてこんな神奈川県の海のそばにいたのでしょう?なんと、彼女は
「山手線は緑色の電車」と教えられていて、同じく緑色の埼京線(埼玉から東京を通り、神奈川の果てまで行く快速電車)に乗ってしまったのでした。

切符を見せてもらうと、渋谷駅の改札で「20:00」と印字されています。ということは、1時間以上不安でしかたなかったんでしょうね。そんな話をする内に、電車は私の降りる駅を過ぎようとしていました。私は、「このままこの人を見捨てては、大変なことになる」と思い、過ぎたことは言わずに、彼女を上野駅まで送ることにしました。

上野までの1時間、私たちは電子手帳で会話をしました。韓国語のハングルをどうやって入力するのか見ていたら、とても面白かったです。私たちは、単語で
「迷惑」とか「安心」とか「迷子」とか「不安」と打ち、日本語に変換してジェスチャーをつけて話しました。

会話って何とかなるものですね。伝えたい気持ちがあれば、大体のことは伝わるのです。私は、彼女とのやりとりがとても楽しかったし、彼女がこれから日本語を学んでいくことにも興味がありました。それに何より、少し話しただけで、彼女の魅力が十分伝わり、とても良い友達になれるような気がしました。

その翌々日、偶然上野方面へ出かける用事があったので、会う約束をしました。こんな出会いから、私たちの友情は始まりました・・・。




          

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